蘇我クラスの新聞あそび
11月25日火曜日。天気予報を何度確認しても傘のマークが消えないのです。念のために折り畳みをリュックに忍ばせて出掛ける事にしました。列車を降りるとホームはいつもと変わらず淑徳大の学生さん達で活気づいています。さてお天気はというと、降りそうで降らない、晴れそうで晴れない、相変わらずの遠慮深さです。駅を出るとすぐに先生の車が目に入りました。おはようございます。お忙しいのにすみません。お詫びなのかお礼なのかよく判らない関西風の挨拶に気持ち良く応えて頂いたのは、蘇我クラスのご存じ中津先生です。向かうは南部児童文化センター。NJBC(こう呼ぶと恰好良い)は、市の施設でメルヘンも長くお世話になっている会場です。が、今期いっぱいで解体され新しく建て直すとか。歴史ある施設だけに寂しい気もしますね。
さて、荷物を降ろすと、先生は早速セッティングに取り掛かります。お部屋の入り口にメルヘン看板を付け、奥のステージ前に基地を作ります。出席簿やシール・名札、ごみ箱もあります。私もカメラを準備しなくっちゃ・・・。そうこうしていると最初のお友達がやってきました。おはよう、と同時にホールを走り抜け基地に向かいます。名札を見つけママのところに戻ります。次のお友達がやって来ました。ピンクのレインコートがかわいい女の子です。何故かホールの真ん中で室内靴に履き替え始めます。これがなかなかの一大事業!時間はかかりましたが何とか自分でできました。ただ、左右は逆でした。次々とお友達が集まり、場内に子どもたちの声が積み重なります。先生と話す子、ママに甘える子、走り回る子、先生の道具類に夢中になる子、じっとしている子、みんないろいろで愉快です。
ファンファンが鳴り始めると、ママと手をつないで行進します。が、ママの背中にくっついたままの行進もありました。輪になってご挨拶をする間にもお友達が到着し、元気がまた一つ増えます。さて、踊りましょう、という訳で曲を探します。いつもならカセットテープの登場なのですが、実は中津先生には、秋から新しい装置の実験導入をお願いしています。スマホに音楽を入れ、無線でスピーカーから流すものです。スマホ連動のワイヤレスプレイヤー!手元で曲を選べる「時代の先端機器」です。でも、子どもたちはカセットのスイッチを触りたいので、先生はカセットデッキも用意していました。いつも通り真ん中に集まり、みんなで選曲を済ませると、大きな太鼓ドンドンドン・・・と曲が始まりました。曲が流れ始めるとまたママのところに戻り、一緒に太鼓を叩きます。大きな太鼓は身体全体でドンドン、小さな太鼓は腕だけでチョンチョン。ママをドンドンする愉快な子も・・・
この後、先生がカラフルなポンポンを取り出すと、子どもたちの目がキラリ!駆け寄ってお気に入りを手にすると先ず振り回します。場内がカラフルになるとエンジン始動です。曲は定番の「ハム太郎」。目いっぱい踊る子、ポンポンを持って走る子、じっとしている子、ママに抱き着いている子。みんなそれなりに踊っています。続いてスピーカーから「くるくるくる」と楽しい歌が流れ始めました。正式な曲名は知りませんが、くるくると手を回してチョンチョンチョンと拍手をします。テンポよく繰り返し一旦止まると、今度はテンポが速くなりました。テンポアップで興奮すると、身体全体でリズムをとります。曲が終わると次の曲を探そうと、みんなが真ん中に集まってくるのは習慣なのでしょう。頭を寄せ合って相談タイムです。先生のスマホをみんなが覗き込み、やっと流れ始めたのは「おとな公園」でした。曲に合わせて足を前に出すポーズが何ともかわいいダンスで、私もお気に入りの一曲です。
一旦お片付けをした後、先生が新聞紙を配りました。もらった新聞を床に広げたり、両手で広げてみたり、普通に新聞を読んでいるかの様です。しばらくすると先生が新聞紙をお布団代りにして寝てしまいました。それを見ていた子どもたちも真似をし始めます。あちらこちらでママと一緒にオネンネです。中にはしっかり目を閉じて一生懸命眠る子もいます。いつもこうして寝るのかな?すると今度は新聞紙を頭からスッポリ被り、隠れてしまった先生。目ざとく気付いた子が真似ます。ママと新聞紙かくれんぼです。誰かが新聞紙を高く放り投げました。そしたら、先生も一緒に新聞投げを始めました。広げたままの新聞紙はヒラヒラと優雅に泳ぎます。これでまたひと盛り上がり。部屋中、ヒラヒラ新聞紙だらけ。
しばらくすると、先生が新聞紙をギュギュギュっと丸めボールにしました。これまた子どもたちが真似ます。なかなか小さくまとまらないのですが、そこはメルヘン。適当に丸めてボール遊びです。高く投げる子、転がす子、蹴る子やドッジボールをする子もいます。先生が腕で輪を作るとその中に投げ込んでバスケットボ~ル。新聞紙1枚で随分遊べるものだと感心していると、まだまだと言わんばかりに次の遊びに広がります。今度は一度丸めた新聞紙をまた広げ、破りっこパンチが始まりました。ママに広げてもらってパンチ!空手チョップで一刀両断!とゆきたいところですが、最近の新聞紙は上質で強いのです。メルヘンの子どもたちには精いっぱいのパンチでも、なかなか破れません。ママがそっと切り目を入れてくれてやっと破れました。さすがに勢いのよい男の子は一発で破っていましたが、力が入り過ぎて危うくママの顔面にパンチが入りそうになるシーンも・・・危機一髪で回避(ッホ)
パンチの後は、新聞紙をビリビリ破ります。もっと細かく、もっと小さくビリビリビリ。ママと一緒に小さく小さく破ります。紙吹雪の予感がゾクゾクっと湧き上がります。床一面に小さな紙が広がると、自然に紙吹雪が始まりました。ママが集めてパラパラ~っと高く散らすとヒラヒラ舞い降ります。きれいです。あちらでヒラヒラ、こちらでヒラヒラ、ママも一緒になって盛り上がります。おやっ、新聞紙を細長くちぎって箒を作ったお友達がいます。床の紙をサラサラと集めてお掃除の様です。なかなかの出来栄えですね。
一段落しそうな頃を見計らって、先生がビニール袋を配りました。床の紙吹雪を集めて袋に詰め、輪ゴムで口を結ぶと、仕上げのヨーヨーの完成です。ビヨヨ~ンと伸びたり縮んだり、ポンポン上手についてみたり、床のお掃除も楽しくできる妙案ヨーヨーの出来上がりです。新聞紙あそびで大盛り上がりの蘇我クラス。アイデア満載でヒートアップしましたので、今日はおもちゃ作りはカットしました。この後、シートに集まり出席をとり、とり止めた手作りおもちゃ「なるこ」の作り方を、実物を回しながら説明しました。
そして絵本の時間です。お題は「どっちのてに、はいってるか」。対話形式の代表の様な絵本で、読み終わった先生はポッケから本物のドングリを取り出し「どっちのてに、はいってるか」と始めました。こっち~、そっち~、あったり~。絵本のストーリのまま、流れが続きます。本物のドングリがみんなにも配られ、今度はママと「どっちのてに、はいってるか」と遊びが続きます。小さな手の中に大きなドングリ。見るとすぐに判っちゃうんだな。ガハハ・・・・ずっと絵本の中にいる様な楽しい時間でした。
そしていよいよおしまいの時間です。最後はやっぱりアンパンマン。お天気の事も忘れ、スッキリ晴れ上がった蘇我クラス。みなさんのお蔭で心は日本晴れでした。お母さま方、先生、そして子どもたち、本当にありがとうございました。そうそう、最後のモップかけも大盛り上がりでした。何でも遊びに変えてしまう恐るべし蘇我軍団。おもちゃも何も必要ないですね。新聞紙とモップさえあれば。次回は卒会前でしょうか。また来ますね。(事務局KI)