焼き芋大会(東金・成東合同クラス)

11月13日(木曜日)。ここ数日続いていた曇り空が嘘のように天まで突き抜けています。全くの「焼き芋日和」です。そう、今日は東金クラスと成東クラス合同の「焼き芋大会」の日です。みんなの想いが通じたのでしょう。会場は県立東金青年の家。JRの東金と求名(ぐみょう)の丁度中間にあるこの施設、青少年の野外活動をバックアップする県の施設なのです。今日使わせて頂くのは、炊飯場(通常は飯盒炊爨やキャンプファイアーをする場所)です。

歩き始めてすぐに電動のこぎりの音に気付きました。丁度これから向かう方向から聞こえてきます。もう焼き芋を作る焚火の準備が始まっている様です。おやっ!施設の方に混ざりブルーのジャージを着込んだ数名のお兄ちゃん達がいます。おはようございます。挨拶をする前に何人かがペコリとお辞儀をしてくれました。今日は、職業体験の一環で集まった数名の学生さんたちがお手伝いをしてくれるそうです。礼儀正しいし、元気なお兄ちゃん達で嬉しくなります。昨日降った雨で木々が少しは湿っているはずなのに、焚火は既にメラメラと燃え上っています。薪の管理まで配慮して頂けるなんて、本当にありがたい事です。何でもそうでしょうが、仕込みと後片づけが大変なので本当に助かります。

カメラを回しながら、皆さんとお話をしていると、お友達が遠くから近づいてきました。おはよ~!先生の大きな声が青空に響きます。今日は東金の伊藤先生と成東の岡崎先生のお二人がいらっしゃいますので元気も二倍です。いつもなら、ここでファンファンが鳴り始めるのですが、今日は先に焼き芋の仕込みをします。やって来たお友達はママと一緒に厨房脇に準備された水場に向かいます。先ず、焼き芋を新聞紙で包み、水に浸してからギュッと絞ります。次にアルミホイルで丁寧に巻き、仕込みの完成です。が、子どもたちにとってはこれも一大事。小さな手に大きなお芋。包むのも一苦労です。もうお水が冷たくてブルッとする時期なのに、みんな一生懸命です。メルヘンのお友達も立派な職業体験ですね。

仕込みが終わる頃には、焚火の具合も丁度よくなっていました。仕込んだお芋は、優しいお兄ちゃん達にお願いし、その焚火の中に並べてもらいます。大がかりな焚火だけに近づくだけでも結構熱いのです。お兄ちゃんですら「火ばさみ」を使って少し離れたところから並べる程ですから、子どもたちやママたちには近づき辛いほどの熱さです。遅れてきたお友達が場所に迷って先生の携帯に電話をしてきました。すると先生、「煙が上がっている方よ!見える?」・・・見えた!焚火の煙は遠くからでもよく見える様で、まるでインデアンさながらの案内でした。

お芋の仕込みがほぼ終わる頃を見計らい、ここでファンファンが鳴り始めます。いつもの様に行進が始まり、手をつなぎ2クラス合同の輪ができあがりました。ご挨拶とお返事の後は、いつものダンスです。そして、焼き芋の仕込みを終えたお兄ちゃん達が紹介され、焼き上がるまで輪に入って一緒に遊んでくれる事になりました。小さな子どもたちが相手なので、初めは少し照れくさそうでしたが、最後は元気に一緒に踊ってくれました。

次に先生が用意したのはカクテルグラス?と言ってもプラスチック製のものです。山の実りをいろいろ集めて「季節のカクテル」を作ろうというオシャレな遊びです。山の奥深くまでは入れませんので、先生が予めドングリやススキをいっぱい準備してくれていました。広場のあちらこちらから、落ち葉や枝葉を集めグラスに入れます。どんな風に仕上がるのかと思っていると、これが結構綺麗なものになりました。お部屋に飾っておくとパパやご家族も一緒に楽しめると思いますよ。カメラを回していると、チョキができるお友達が増えたことに気付きます。カメラ目線でピースもしてくれましたよ。成長の速さに驚かされます。出来上がったカクテルは大切に集め、一旦お片付けとなりました。

すると今度は、先生がカードを配りました。カードにはアンパンマンの仲間たちが描かれています。広場のどこかに彼らのお家があって、それを探すゲームです。お家の中にはシールがあり、全部見つけて貼ったら、最後に先生から頑張りシールを貰って出来上がり!という事です。この間もお兄さんたちは、焼き芋の位置を変えたり、火の具合を調節したりと休む暇もありません。ありがとう。お家探しを終え、次に先生が準備したのは「マシュマロ」。そうです、あのマシュマロです。長い串に刺して配り始めました。ふと見ると、係りの方々が手頃なサイズのコンロで別に焚火を作ってくれています。そこで焼いて「焼きマシュマロ」を作ろうという訳です。市販のマシュマロですが、こんがり焦げ目がつくと、これがまた格別なのです。火加減次第では、真っ黒クロマシュマロにもなりますので要注意!やり直しです。アチチ!上手~、わ~、と大騒ぎをしながらもみんな楽しんでいました。お兄さんや係りの方にもプレゼントしました。(私も、パクリ!アッツ~)

そうこうしている間に焼き芋が丁度良い頃になりました。焼き上がったお芋を火から出し、みんなが取り易い様にきれいに並べてくれています。施設の方は優しい方ばかりで感動しますね。そして、いよいよ本番「焼き芋ランチ」です。ここで、お兄ちゃん達が施設に戻る時間になりました。しっかりした礼儀正しいお兄ちゃん達からご挨拶があり、みんなもお礼を言いました。手を振って見送られるのも照れくさそうなお兄ちゃんたち。見ていて何故か幸せな気分になりました。たまお会いできるといいですね。メルヘンを覚えておいてくださいね。

出来上がったばかりの焼き芋が数十本、綺麗に並べられています。中から一つとって恐る恐るホイルを剥がすとホクッとお芋が姿を現わします。持参したお芋もお友達のお芋も区別が付かないので、そこはメルヘン流。本数だけ合わせて適当に取ります。模様付きのホイルで包んだのだけは辛うじて判別できた様です。焼き芋ランチタイム~!の始まりです。広場を囲むように設置されたカラフルな木のテーブルやシートの上で、ママと一緒にお芋を食べます。暑いので軍手をして持ちます。湯気の立つお芋にパクリ!アチチ~。強く握り過ぎると中からお芋が出てきて軍手に着きます。アチ、アチ、アチ!「油断大敵、イモ用心!」持つ場所も考えながら、顔の半分くらいもあるお芋にかぶりつきます。一時の静寂が訪れます。さすが、お食事タイム。

そろそろ時間がきました。今日はこれでお別れです。最後はやっぱりアンパンマンでした。2クラス合同の楽しい時間もこれでおしまいです。お天気にも恵まれ、お兄ちゃんや係りの方の優しさにも恵まれ、最高の焼き芋大会でした。施設の方々、本当にありがとうございました。先生、ママ、お疲れ様でした。子どもたちにもありがとう。そう、お芋、ご馳走様でした。皮ごと全部頂きました。感謝!(事務局K.I.)