おんぶは素晴らしい

先生からのコメント

おんぶの良さを知った上で・・・。
皆さんに紹介したいエッセーがあります。これはある自治体で募集した子育てをテーマにしたエッセイです。１９歳というとても若いママが、おんぶの良さを語ってくれています。

『私の息子は、やんちゃ盛りの一歳児。そして私は１９歳。誰もが一言目に「若い！」と言うが、母親になれば皆同じ。子供を思う気持ち、子育てへの悩みは若くてもある。私は、今でこそ黒髪だが、１年前は金髪だった。そして私は、金髪頭を揺らしながら息子をおんぶしていた。そう、今ではめっきり見なくなったおんぶひもでのおんぶ。胸のところで大きくクロスさせたひもは、まさに昔のスタイル。おんぶをしながら散歩してると、懐かしそうに話しかけてくる人が多い。そして皆、口を揃えて「おんぶはいい」と言う。母親と同じ目線、背中から伝わる温もり。歩く度に心地よい揺れが赤ちゃんの眠気を誘う。でも最近では、抱っこひもで抱っこをしたり、ベビーカーに乗せる人が多い。同じくらいの子を持つお母さんに、どうしておんぶしないのかと聞いても、たいがいの答えは「かっこ悪いから」。確かに、私も金髪におんぶは似合わないとは思う。だけど、おんぶはとても良い。赤ちゃんとぴったりくっつく事で、安心感を与える。現に、息子はおんぶで泣いた事がない。足をバタつかせて喜ぶ。寝つかない時だってこれで問題解決。しかも、おんぶ中は両手が使えるので家事だって出来る。もう私にとっておんぶは生活に欠かせないもの。そして息子にとっても。一歳を過ぎて歩くようになった今でも、たまにおんぶする。重くて肩が痛くても関係なし。喜ぶ息子の様子を背中に感じるのが、私の小さな幸せ。息子が髪の毛を引っ張る。頭にチューをしてくれる。そしていつの間にか寝てしまって、私の肩にポテッと頭をもたれさせてくる。どうして顔が見えないのに、お互いこんなに安心しているんだろう。背中に感じる息子の体温。かっこ悪いからおんぶをしないなんてもったいない。ベビーカーも抱っこもいいけれど、時には我が子の体温を背中に感じるのもいいと思う。「私の顔が見えないと泣き出しちゃって」というお母さん、顔が見えないのに笑い出しちゃう我が子を肌に感じてみて、きっとまた、おんぶしたくなるはず。私は今日も息子を背中で感じている。』

どうでしょうか。前抱っこよりもおんぶのほうが、お母さんの心音が大きく響いてくるそうです。それが子どもに安心感を与えるのは間違いないことでしょう。そして、赤ちゃんには好奇心があるのですが、おんぶだとお母さんと同じ方向を向いて周りの景色が見られるのはとても良いことです。抱っこ紐での抱っこはお母さんの胸しか視界に入ってきませんので、赤ちゃんの視野がとても狭くてきゅうくつです。お母さんが歩くと、赤ちゃんは後ろ向きのまま動く事になり、赤ちゃんにとってとても不自然です。
おんぶをしないと寝ないというのは、お母さんの背中で安心して眠りたいからです。心音が感じられて、お母さんの姿が見えて、安心できるのだと思います。まったく心配することはありません。とても素敵だと思います。