相談内容
多動ではないかと言われ心配です。
- 分類
- 多動
- 年齢
- 2歳~3歳
3歳の男の子です。周りのお友達と比べるつもりはないのですが、ウチの子は落ち着きがないのが目立ちます。保育所や幼稚園などの園庭開放に遊びに行っても、じっとしていることがなく、帰ろうとしても絶対に言う事を聞いてくれません。男の子なので元気があったほうがいいと思ってはいたものの、最近は回りの人から言われたりするので気になっています。多動ではないかと言われたこともあります。病院でみてもらったほうがいいのか迷っています。
先生からのコメント
ある幼稚園の先生が保護者にこう言いました。「○○くんは、全然落ち着きがなくて困ります。ご家庭でもう少し何とかしてください」。そう言われたお母さんは、こう切り返しました。「子どもが落ち着いていたら、子どもじゃありません。このままで何もしません」と。
このやり取りは、40年近く前の実話です。きっぱりと言い返したお母さんとは、何を隠そう私の母のことです。幼稚園や保育所は集団生活です。ある程度のルールを守ることを求められるのは、ごく当然のことです。昔から、私のように落ち着きがなく、周りをキョロキョロばかりしていて、集団行動に遅れがちの子どもはいました。しかし、それは子どもの持つ、子どもらしい特性の一つであるという考えでした。幼稚園先生はそれを「困る」と言いました。「困る」のは、その幼稚園の先生、つまり大人のモノサシだったわけです。大人が「困る」から子どもを押さえつけようとする。これは集団生活の場での勘違いです。
現代でも、そのような勘違いをしている幼稚園教諭や保育士は大勢います。困ったことに、現代はもう一つの勘違いが横行しているようです。それは、「落ち着きのなさ=多動症」という大きな勘違いです。この勘違いのもとに、「お子さんは少し様子がおかしいので、専門家にみてもらったほうがいい」などと、軽々しく口にする幼児教育関係者もいるほどです。
もちろん、何かの発達の躓きがあることも考えなくてはなりません。でも、まだ3歳。お子様の成長発達を信じて、もう少し様子をみてあげてください。それでもまだ気になることがおありでしたら、またお話を聞かせてください。
(2007.12)