相談内容
大泣きやかんしゃくを起こす事が多いのです。
- 分類
- 泣く
- 年齢
- 2歳~3歳 4歳~5歳
3歳の男の子ですが、大泣きしたりかんしゃくを起こしたりすることが多いように思えます。家の中でも外出先でも関係なくやられてしまうので困っています。欲しいものや、やりたい事があるのだろうとは思いますが、なだめるのが精一杯でそれらを察してあげる余裕がありません。どうすればいいか教えてください。
先生からのコメント
ある大型のおもちゃ屋さんでのこと。やはり3~4歳ぐらいの男の子が、今人気のキャラクターのおもちゃの前で大泣きしていました。親御さんは当然買う意志はないのですが、子どもにはそれは通じるはずもありません。さんざん地団駄を踏んで大泣きした後、その子も疲れ果てたのか、親御さんに手を引かれて帰っていきました。それでも未練たっぷりの目線で、おもちゃのほうを振り返っていましたが(笑)。
こういった光景は決して珍しいものではなく、私達から見れば「おっ、やってるなぁ」という感じで、思わず笑みさえ浮かべてしまいます。でも、親御さん、とくにいつもお子さんと一緒にいるお母さんにとっては、周りの目が気になったり、「いい加減にしてよ」という気持ちになったりと、決して笑っていられない状況なんですよね。
子どもも3歳になれば自分というものが出来上がってきています。大人が自己主張する時は、(普通は)言葉を使って相手に伝えようとしますが、3歳の子どもでは、言葉が十分に発達していても、それを道具として自分の要求を表すことは容易ではありません(とくに男の子はそうかもしれません)。
その結果、情動(感情)の抑えが効かなくなり、大泣きやかんしゃくといった行動になってしまうのです。
そんな時はまず、身体接触をして落ち着かせながら、お子さんの気持ちをお母さんの方から言ってあげながら、お子さんの言い分を「全部聞いてあげるよ」という態度を見せることがいいと思います。
そして、お子さん自身に言葉で要求を伝えさせることです。言葉で自分の気持ちを話すことと情緒のコントロールとはお互いに関連しています。もちろん、大泣きを続けられてはどうしても困るような場所ならば、そこから連れ出してからでも構わないのです。
大泣きやかんしゃくは、子どもの発達にとって決してマイナスなものではありません。それに、もう少し言葉で要求が伝えられるようになると、情緒をコントロールすることも出来るようになりますから、大泣きやかんしゃくも減ってきます。
今しばらくは大変だと思いますが、お子さんの自己主張の芽を大事になさってあげてください。
(2003.8)