相談内容

自慢げに作り話をします。(嘘を言います。)

分類
言葉
年齢
4歳~5歳 

うそをつくのですが・・・4歳(男の子)と2歳(男の子)の子どもを持つ母親です。上の子のことですが、この前お友だちと公園で遊んでいる時に、「ぼくのうちに、こーんな大きい犬がいるんだよ」と自慢気に話をしているのです。私の家には大きな犬どころか、ペットと呼ばれるものは一切飼っていません。その時は、「そんなうそ言ったらダメよ」と言ったら、「いるもん!」の一点張りで困りました。その後も私の見えないところで色んなうそをついているようです。小さい子どものうそなので、怒っても仕方ないとは思いますが、このまま大きくなっていくのも心配です。

2007-09-15 掲載

先生からのコメント

成長のプロセスです。お尋ねのお子さんAくんは、どうしてそんなお話をしたのでしょう。一緒に遊んでいるお友だちから犬を飼っている話を聞かされたAくんは、あたかも自分の家でも犬がいるように思ったのではないでしょうか。あるいは、Aくんの負けん気の強さがそんなお話をさせたのかもしれません。犬を飼いたいという願望が口から出たとも考えられます。
いずれにしても、この年齢の子どものうそは、大人の考えるうそとは違います。他人をだまそうとするものではないということです。どちらかと言うと、おはなしの延長です。また、人に認められたい時や、現実と想像の区別がつかない時に多く見られるようです。
子どもは2歳に近くなると自我というものが芽生え、なんでも「いやっ!」と言ってみたり、なんでも自分でしたがるといったことが見られます。これが成長すると、他人に認められたいという気持ちにつながっていきます。2歳半ごろからは、イメージする力が育ってきます。たとえば、積み木を自動車に見立てて遊んだり、好きなテレビのキャラクターの動きをまねするなどの「○○ごっこ」のような遊びが見られます。この力が、現実にはないものを想像する力となって育っていくのです。
お尋ねのAくんは、これらの成長のプロセスを経て心豊かな子に育ってますよ。一つだけ考えるべきことは、その後の大人(お父さん・お母さん)の対応です。今まさにそのお話をしている相手のお友だちを前に、「うそついちゃダメ」と叱ったら、子どもはますます意固地になる上、プライドを傷つけてしまうことになります。大人はそのウソを丸っきり肯定することもできませんが、話半分にその場を合わせてあげてはいかがでしょう。家に帰ってから、その話をしたその時の気持ちを聞いてあげてください。
(2003.12)